阪急芦屋川 パンと草木のお店silvicora-森に生ずる-

今年、水と緑に囲まれた兵庫県芦屋市で、元気な産声を上げたパンと植物のお店”silvicola”さん
お二人に色々お話を伺いました。
お店ができるまでのお仕事やシルビコラ誕生のきっかけのお話など.
お話を伺っていると、植物とパン、一見別のもののようで、そこには自然に寄り添った優しい繋がりが見えてきました。


Q:小さなころから今のようなお仕事に興味があったのですか?
前田さん:
昔からお菓子屋さんになりたくて、中学校の卒業アルバムでは“お菓子屋さんになります!”って書きました。
島田さん:
母がお花が好きだったので、小さなころから植物を身近には感じていましたが、はっきりとお花やさんになりたい!と思ったわけではなかったですね。
Q:社会に出て最初はどのようなお仕事をされていたんでしょう?
右:植物担当の島田さん 左:パン担当の前田さん島田さん:
とにかく電車が苦手で...(笑)近くで造園会社の事務を始めたんです。
結婚を機に仕事を辞めたのですが、少し落ち着いてから植物管理のアルバイトをはじめました。
これがとても面白くて!
もっとちゃんと学びたくなり、園芸の専門学校に通い始めました。
そこでの学びはこれまでの経験の答え合わせのようで、とても充実した時間でした。
卒業後造園の会社で仕事をはじめましたが、この頃は独立したいという気持ちは全くありませんでしたね。
造園会社のあと、プランツプランツというお花屋さんで店長を務めさせて頂いていました。
前田さん:
お菓子屋さんになりたかったので、専門学校に通った後フランス菓子のお店に勤めました。
フランス菓子はとても手がかかっていて綺麗で特別な気持ちにしてくれます。
当時一人暮らしで周囲に知り合いも少なく、ふとホッとする場所があるってとても大切だなと感じることがあったんです。
お菓子作りも、特別なものではなく素朴な日常のお菓子を自分は作りたいのかもしれない、そんな風に感じ始めていました。
ふきのとう:前田さん
その頃から”ホッとする場所”を作りたいと思うようになりました。
それならばお菓子だけじゃなくパンも、、と今度はパン屋さんで働き始めました。
その後結婚し、すぐに子育てが始まりました。
中々自分の時間が作れない中で一層自分のやりたいことがはっきりわかったように思います。
少しずつ、できる事からやろう!と思い、パンや焼き菓子の出張販売を始めました。



Q:少しずつ今に近づいている感じがしますね。お二人が知り合ったきっかけは何だったのでしょう?
島田さん:
ここで(勤め先)できることはもうないな...と思い仕事を辞めたんです。
そうしたら欲しいな、と思っていた子供を授かり、仕事を辞めて子育てに専念することにしました。
その頃にふきのとうさん(前田さんのパン屋さん)を知り、お客さんとして出会いました。
パンもさることながら、作り手の前田さんが本当に素敵な人で友達になりたい!と思ったんです(笑)

Q:お二人が友達になって、それからお店を始めるまではどのような流れだったのでしょう?
前田さん:
島田さんと出会った頃の私は、お店を持つのは無理だなと思っていました。
家庭の時間やパンを焼く時間、加えてお店に立つ時間はとても無いですし。

島田さん:
前田さんと友達になって、いつかはお店を二人で。。と計画を練っていたわけではないんです。
たまたま今の場所が空きになると聞いて、急に話が進んだといった感じです。
場所との出会い、というのは大きかったですね。
あの場所だから始めようと思った、という感じです。

前田さん:
私も1人では無理だと思っていましたが、2人だったらできるんじゃないかと。

島田さん:
練りに練ったわけでなく、自然な流れでお店を始めることになった、という感じですね。

Q:どんな時も肩に力を入れず、自然の流れを大切にされていますね。
お店を初めて見て、今どんな風に感じていらっしゃいますか?


前田さん:
最初はフル回転で!大丈夫かな?と思いましたけど、今はより良いペースができてきていると思います。
あと、“2人”でやっている楽しさを実感しますね。

島田さん:
うん、とにかく楽しいです!
Q:これからやりたい事、伝えていきたい事などありますか?
semina:島田さん
島田さん:
お店は、“〇〇を伝えたい”というよりも、何となく立ち寄ったらホッとして元気になるような場所に育てたい”と思っています。
イメージは“婦人会!”
seminaとしては、そうですね...
これまで様々な仕事を通して植物と接してきました。
見た目を美しく保つためにする工夫など勉強になることは沢山ありましたが、自分の見てもらいたいものとは違うと感じていました。
大きな施設等ではまだまだ植物は元気でも季節が変われば入れ替えます。
そんな、植物を”モノ”として消費する、という事に少し疲れてしまったんです。
なので、問診を大事にして植物の良さを色々な角度から見てもらえるような庭造りをご提案していきたいと思っています。
また、マンションや小さなお庭でも楽しめるように鉢の中にお庭を造るような、そんなご提案や小さく目立たない草花の魅力や自然な有様の美しさを伝えていきたいと思っています。

前田さん:
ふきのとうのパンはユキノシタから作った天然酵母を使ってじっくり時間をかけて作った素朴なパンです。
作るには長い時間がかかりますが、パンは酵母菌が自然に作ってくれるんです。
勿論焼いたり捏ねたりは私がするのですが、パンが出来上がるまでの工程で自分がコントロールしているのではなく自然の流れに沿って、パンになるためにお手伝いをしているといった感覚で作っています。
今はとても便利な時代で、そして忙しくもあります。
その分昔のような自然との共存、感謝の気持ちを忘れがちで自然と人の距離が遠くなっている気がするんです。
ふきのとうのパンやお菓子を通して、自然を少し身近に感じてもらえるといいなと思います。
そしてシルビコラに訪れた方々にとって、ホッと一息できる場所にしていきたいです。

           

終始笑が絶えず、素敵なお二人。
揃って自然の流れに任せていて今がある、と仰っていました。

お話を伺っていると、”流れに任せる”のと“流される”違いがはっきりわかります。
しっかり自分の軸があり、そこにピタッと来るまで、できる範囲で出来ることをしてきて今があるという事なのだろうなと思いました。
何よりもお二人がパンや植物のお話をされる時、とても愛情たっぷりに話をされるのが印象的でした。
大好きなものを、大好きな人たちと育てていくお店で
新たな出会い、繋がりが広がっていくのがとても楽しみです!



 

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